妻のオレナと共にインタビューに答えるゼレンスキー。笑みもこぼれる The Telegraph/YouTube
<ウクライナのゼレンスキー大統領は英ジャーナリストのインタビューで、プーチンの恐ろしさと戦争責任について語った>
ウクライナに侵攻したロシア軍と戦うこと数カ月、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領について、最も恐ろしいと思うことを明らかにした。
イギリスのジャーナリスト、ピアーズ・モーガンとのインタビューで、ゼレンスキーは、現在進行中のウクライナでの戦争で「最も恐ろしいこと」は、ロシアの侵略が引き起こした惨状を、プーチンが理解していることだと語った。
「プーチンは狂人というわけではなくまったく正気で、自分が何をしているのか理解している。それが最も恐ろしいことのように私には思える」と、ゼレンスキーは言う。「彼は自分のしていることを理解し、自分が人を何人殺したかを知っている。何人がレイプされたか、何人の子どもが殺され、祖国を追われたかを知っている」
さらにゼレンスキーは、「この状況を生み出し、このような人物の出現を許したのはこの世界だ」と言い、だからウクライナでの戦争の責任は「全世界」にあると述べた。
一緒にインタビューに応じたゼレンスキーの妻のオレナ・ゼレンスカ夫人は、プーチンに対する気持ちを「言葉にするのは難しい」と述べた。
「たった一つの曲がった考えが、全人類を中世に投げ込んでしまうなんて、理解できない」と、彼女は語った。「本当に何と言っていいかわからない。この状況を言い表す正常な言葉が存在しないので、声に出して何も言いたくない」
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最近、イギリス議会の反発で退陣に追い込まれたボリス・ジョンソン首相のことを、ゼレンスキーはウクライナ戦争の渦中で最も近しい盟友だった、と呼んだ。
「われわれは1日おきに連絡を取り合った」と、ゼレンスキー。「公的な外交ルートだけではない。2日に1回は電話をかけることができた。キエフ占領後、状況が少し落ち着いた後は、週単位で連絡を取り合うようになった。月に1回、半年に1回という程度のつながりではない」
ジョンソンとの親密な関係から、ゼレンスキーは次に誰がイギリスを率いるのかを「心配」していると言い、ジョンソンの後任候補のリシ・スナク前財務相とリズ・トラス外相のどちらからも「同じレベルの支援」が得られることを望む、と付け加えた。
イギリスの政治に翻弄されることなく、ゼレンスキーはジョンソンを「ウクライナの大親友」と呼んだ。
「ジョンソンには、政界のどこかで重要な地位についてほしい。このまま消えて欲しくはないが、その決定はイギリス人の手に委ねられている」と、ゼレンスキーは述べた。「しかし、彼がどのような立場になろうとも、常にウクライナと共にあることは間違いない。これは心からの言葉だ」